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ミクニヤナイハラプロジェクト『前向き!タイモン』出演俳優 コメント 

【前向き!タイモン役 鈴木将一朗】
元々1人芝居の『前向き!タイモン』を物凄い短期間の稽古で一気に作って、美邦さんと映像の高橋さんと3人で京都に乗り込んでコンペで賞貰ったのが始まりですし、個人的にも思い入れの強い特別な作品なんで、受賞の知らせを聞いた時は飛び上がりましたね。旗上げの『3年2組』から参加させて貰ってるというのもあり…本当感慨深いです。
タイモンの稽古中に、美邦さんが「岸田戯曲賞は幸福オンザ道路で狙うからタイモンはやりたい放題やらせて貰う」みたいな事を言ってたんですよ。「好きな事をやってタイモンは伝説の舞台にする」とか。出演者も気心知れた3人だけだったんで、稽古場の雰囲気も驚くほどよかったですし、いつもだとイライラしたり、ブチ切れたりが何度かあるんですが、それが一度もなかったですからね。リラックスして楽しんで作ってるなぁって気がしました。まぁその結果未だかつてないくらい超ハードな舞台になりましたけど。だって東京公演の時、土曜日の2ステージ終わって楽屋帰ったら全身に蕁麻疹が出てましたから。翌朝には引いてたんですけど、その日の2ステージ後にまた出て、病院行ったら疲労とストレスだろうと。それから京都公演中も全然治らなかったんですけど、京都の最後のステージ終わった途端治っちゃたんですよね。どんだけ追い込まれてたんだと。肉体的にももちろん超ハードなんですけど、1つのミスで全てが台無しになるような舞台なんで、その緊張感は半端ないですからね。本当一瞬も気を抜けない。その辺は公演を重ねるごとにソリッドになってますね。近くで見続けていて、『五人姉妹』で少し作風が変化したなと感じたんですけど、『幸福オンザ道路』準備公演を経て、『前向き!タイモン』で美邦さんのスタイルがある程度確立したんじゃないでしょうか。極々個人的な解釈ですけど、これは新しいスラップスティックなんじゃないかと思ってます。美邦さんにしか作れないドタバタ喜劇ではないかと。名付けてコンテンポラリー・スラップスティック。これを機に海外や地方でもドタバタ出来るといいですね。是非このメンバーで、再演したいですね。

 【前向き!メイド役 笠木泉】
稽古の何時間前かに、変更や訂正が入れられた新たな台本がメールで送られて来ます。
それに目を通すと昨日までの稽古では全くなかった新しい言葉がどんどん書き加えられていて、そのあまりの飛躍っぷりにこちらもつい台本を読み込むことを止め笑ってしまいます。

一番衝撃だったのはある日いきなり役者三人で「ポップコーン!」と叫ぶセリフが増えていたこと。
「え?何?いきなり?ポップコーンって…?(私の心の声)」
物語の脈絡を無視した(ように思える)破壊的な一言でした。
あまりのぶっ飛び具合に我々役者は唖然のち大爆笑。
しかしこの「ポップコーン!」は確かにミクニさんの身体から生まれた嘘のない言葉であり、彼女の生き方そのものだと私たち役者は稽古の時間の中で知ることになります。
「ポップコーン=矢内原美邦」と言っても過言ではない…って何のことやらってハナシですが。

私は美邦さんから生まれる唯一無二の言葉が面白くて仕方ない。
そして、それはなにも言葉だけではなく、全て、美邦さんから生まれるもの/またはそのものが興味深くて仕方ない。
だから私はこれからもずっと美邦さんを追いかけていくと思います。

 【前向き!農民役 山本圭祐】
受賞した時には文字通り飛び上がりました。膝を机で強打したほどに飛び上がりました。
矢内原さんの受賞は本当に夢のようで、嬉しくて嬉しくて、一体どう喜べばいいか分からず、自分だけではうまく消化できずにお酒をたくさん飲みました。そして、将一朗さんと電話をし、その後笠木さんとも話したくて、真夜中に電話をし(出ませんでしたが)、矢内原さんにも電話をし(出ませんでしたが)、ヘロヘロでもまだまだ帰りたくなくて真夜中の公園で一人ビールを飲みながら、涙ぐんで千鳥足で帰った夜でした。

何度も出演させてもらって思う事は、「とにかくすぐやれ!今やれ!」
考えるのは後。
無理難題を突きつけられるけど、そこには愛があります。出演者に対して、作品に対して。
だから、それは無理ではないのですね。
それが全てでどんな事を言われようが、ついて行こうと思わせてくれる人です。

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