ミクニヤナイハラプロジェクト『静かな一日』
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作品紹介
2011年3月の東日本大震災を受けて抱いた「演劇になにができるのか」という自問を起点に創作した作品。映像作家・高橋啓祐の映像インスタレーション作品『a quiet day』(2012)を劇場空間に再現させ、美しく整然と並べられた約400個もの家々とそこに投影される映像を舞台美術として用いる。
夫婦の日常会話と、そこに突如襲いかかる “火事” 、そして食い違っていく2人の会話から、突如大切な人を失う喪失感や孤独、そしてかつて流れていた幸せな時間を描き出し、家々の美術作品とそこに襲来する震災が「日常」の尊さや儚さを立ち現せさせる。
これは、 どこにでもある町の、よく眠ることができる夫婦の、 ある「静かな一日」のお話です。
でも本当は「静かな一日」など、どこにもありません。
私たちが住んでいる現実に「静かな一日」が、どこにもないっ!のと同じように。
私たちは後ろ向きになって、徐々に、南に傾いていく家を見上げながら、日陰を選んで、畏れを飲み込み、日々を生きます。
形は決して残りません。形は決して残りません。
日々を、私たちはただ日々を積み上げて、 そ れ で も っ! と、大きな声をはりあげて、おもしろおかしく生きるのです。
[初演年]2013年
[上演時間]約70分
公式サイト:http://www.nibroll.com/myp/quiet_day.html
クレジット
作・演出: 矢内原美邦
出演: 川田希、松永大輔
映像・美術: 高橋啓祐
照明: 南香織
舞台監督: 鈴木康郎
フライヤーデザイン: 幸田千依 石田直久
主催: ミクニヤナイハラプロジェクト
共催: アイホール・吉祥寺シアター
助成: 芸術文化振興基金 アーツカウンシル東京(公益財団法人東京都歴史文化財団)
特別協力: 急な坂スタジオ
企画・制作: 株式会社precog