まちと美術館のプログラム 「アート・キャンプ for under 22 Vol.8 作品と人と人をつなぐ」〜「多様な人とアート鑑賞を“つくる”ワークショップ」〜
- CATEGORY
- イベント形態|ワークショップ, 参加型
- precogの業務|バリアフリー, 教育普及
- 表現分野|美術
- 開催年|2022
プロジェクト概要
パンデミック以降の時代をいかに「よく生きるか」をテーマにした森美術館「地球がまわる音を聴く」展関連プログラムとして、作品鑑賞をとおして他者を想像することに焦点をおいて実施された3日間のアートキャンプ。株式会社precogはアクセシビリティに特化したオンライン劇場「THEATRE for ALL」として3日間のプログラムのうち2日目の「多様な人とアート鑑賞を“つくる”ワークショップ」の企画・進行を担当しました。
森美術館からの企画依頼を受け2022年4月から打ち合わせをスタート。障害当事者にもモニターとしてご参加いただき、中学生から大学生までの参加者それぞれが自身にとってのバリアフリーを考えるワークショップをprecogスタッフがデザインしました。
◼︎precogの業務
鑑賞サポート、ワークショップ・セミナー
◼︎プロジェクト期間
2022年4月〜8月
◼︎プロジェクト体制
主催:森美術館、森ビル株式会社
企画:THEATER for ALL(株式会社precog)、森ビル株式会社、森美術館ラーニング
助成:ウエルカム財団
◼︎関連リンク
森美術館公式ページ:https://www.mori.art.museum/jp/learning/5777/index.html
THEATRE for ALL 参加するページ:https://theatreforall.net/join/join-4961/
プログラム概要
まちと美術館のプログラム
「アート・キャンプ for under 22 Vol.8 作品と人と人をつなぐ」(全3日・2日目)
「多様な人とアート鑑賞を”つくる”ワークショップ」
THEATRE for ALLトーク「クリエイティブなバリアフリーをつくる」
すべての作品に手話通訳や、バリアフリー日本語字幕、音声ガイドなどの情報保障が付いたオンライン劇場「THEATRE for ALL」でのクリエイティブなバリアフリー制作の裏側をお話し。(30分)
「アート鑑賞を“つくる”ワークショップ」
「地球がまわる音を聴く」展の作品を鑑賞し、どんなバリアフリーをつけると皆が楽しめるのか、バリアフリーのアイデアを出し合い、ディスカッションから各チームの発表まで実施しました。(3時間)
プロセス
■森美術館からの企画依頼
このワークショップは、2021年の「アート・キャンプ for under 22 Vol. 7 ヒューマン・ビギン:アシタナニスル?」でも協働した森美術館からの、「ウェルビーイング」という展覧会のテーマに合わせたユース向けワークショップの開発依頼からスタートしました。3日間の連続するプログラムの中の1プログラムということで、他のプログラムとのバランスを森美術館と相談しながらプログラムの内容を検討していきました。
■THEATRE for ALLの活動をベースにしたワークショップのデザイン
ワークショップのデザインにあたっては「あなたにとってのバリアとは?」という問いをもとに、参加者それぞれが自分自身および他者にとってもバリアを想像することを大事にしました。参加者と障害者当事者との対話を重視し、森美術館とTHEATRE for ALLがこれまでの活動でもそれぞれに協働してきた視覚や聴覚に障害がある4名にモニターとしてご参加いただくことになりました。
■森美術館と協働しての企画進行
ユース向けのワークショップということで、大人が一方的に知識を与えるのではなく、参加者自身が思考し発見を得られる場となることを意識して、森美術館とともに企画の進行を担いました。
成果
■「バリアフリー」についての新たな気づきの場の創出
今回のワークショップには、これまで障害当事者と対話をしたことがない人も多く参加していただきました。モニターとして参加していただいた障害当事者とともにワークショップに取り組むことを通じて、参加者は「バリアフリー」について新たな気づきを得ることができました。モニターとして参加していただいた障害当事者の方からも、自身とは異なる障害当事者との交流を通してさまざまな「バリア」について考える機会になったという感想をいただきました。
■美術館との継続的な協働による夏休みユース向けプログラムの展開
森美術館と株式会社precogの協働は2021年の「アート・キャンプ for under 22 Vol. 7 ヒューマン・ビギン:アシタナニスル?」に続き2回目となりました。美術館が実施する夏休みのユース向けプログラムという同一の枠組みに継続して取り組むことで、美術館との協働やユース向けプログラムの企画・進行などに関するノウハウを蓄積してきました。
■様々な場所で開催可能なバリアフリーについてのワークショッププログラムの開発
今回は美術館という場所でのワークショップ実施でしたが、ある施設や空間にどのような「バリア」があるかを考える今回のプログラムは美術館以外の場所にも応用可能なものです。株式会社precogでは今後も学校やオフィスなど様々な場所で「バリアフリー」について考えるワークショップを展開していきます。
ギャラリー
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撮影:渡辺真太郎、多持大輔 画像提供:森美術館 -
撮影:渡辺真太郎、多持大輔 画像提供:森美術館 -
撮影:田山達之 画像提供:森美術館 -
撮影:田山達之 画像提供:森美術館 -
撮影:田山達之 画像提供:森美術館 -
撮影:田山達之 画像提供:森美術館 -
撮影:田山達之 画像提供:森美術館 -
撮影:田山達之 画像提供:森美術館 -
撮影:田山達之 画像提供:森美術館 -
撮影:田山達之 画像提供:森美術館
関連プロジェクト
クレジット
主催:森美術館、森ビル株式会社
企画:THEATER for ALL(株式会社precog)、森ビル株式会社、森美術館ラーニング
助成:ウエルカム財団