文化庁と東京都歴史文化財団が主催する芸術文化における「情報アクセシビリティ」をテーマとするワークショップの広報補助・運営制作

Cultural Future Camp:インクルーシブ・デザインで新しい文化体験を共創する

  • CATEGORY
  • イベント形態|オンライン配信, トーク・シンポジウム, ワークショップ
  • precogの業務|イベント制作, 配信事業, バリアフリー, 教育普及, 人材育成, 広報PR
  • 表現分野|映像, 演劇, 美術, 音楽
  • 開催年|2022

プロジェクト概要

東京都歴史文化財団「クリエイティブ・ウェルビーイング・トーキョー」と文化庁が共催し、聴覚・視覚に障害のある人を対象とした国内唯一の国立大学である筑波技術大学と協働して実施した「Cultural Future Camp:インクルーシブ・デザインで新しい文化体験を共創する」。
⽂化芸術表現に必要なアクセシビリティ・コーディネートと、⽂化施設を中核とした共⽣社会の実現について考えていくことを目的に、障害当事者を巻き込むデザイン手法「インクルーシブ・デザイン」を取り入れたオープン・レクチャーと短期集中ワークショップを開催し、株式会社precogではオープン・レクチャーの広報補助と短期集中ワークショップの運営制作を担当しました。

■precogの業務
イベント制作、バリアフリー動画配信、鑑賞サポート、ワークショップ・セミナー、人材育成、コミュニケーションデザイン・広報PR
■プロジェクト期間
2021年11月〜2022年2月
■プロジェクト体制
主催:文化庁、公益財団法人東京都歴史文化財団
協力:国立大学法人筑波技術大学
PR・運営事務局:株式会社precog
文化庁委託事業「令和3年度障害者等による文化芸術活動推進事業(文化芸術による共生社会の推進を含む)」
■関連リンク
公式ページ:https://creativewell.rekibun.or.jp/activity/detail/220331/

イベント概要

◉オープン・レクチャー《全3回》 ※オンラインZoom開催

全3回にわたるオープン・レクチャーでは、文化施設が合理的配慮に取り組むうえで重要となる知識や、情報保障学を通じた芸術文化活動に関する研究、これからのインクルーシブ・ミュージアムのあり方について紹介。これらを通じて、文化芸術表現に必要なアクセシビリティ・コーディネートと、文化施設を中核とした共生社会の実現について考えました。

第1回「身体と文化―「異文化」理解へ向けて」
日時:2021年11月23日(火・祝)14:00~15:30
講師:大杉豊(筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター教授)、倉本智明(関西大学他非常勤講師)
モデレーター:森司(アーツカウンシル東京事業推進室事業調整課長)
※情報保障支援:日本語―日本手話言語通訳、日本語文字表示、スライド資料の事前提供

第2回「情報保障学からひらく芸術文化活動」
日時:2021年12月12日(日)14:00~16:00
講師:小林真(筑波技術大学保健科学部准教授)、生田目美紀(筑波技術大学産業技術学部教授)、平賀瑠美(筑波技術大学産業技術学部教授)、守屋誠太郎(筑波技術大学産業技術学部講師)、萩原彩子(筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター助教)
モデレーター:大杉豊(筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター教授)
※情報保障支援:日本語―日本手話言語通訳、日本語文字表示、スライド資料の事前提供

第3回「インクルーシブに向けた文化施設の試み」
日時:2022年1月29日(土)10:00-12:00
講師:広瀬浩二郎(国立民族学博物館准教授)、Tabitha Jacques(ロチェスター工科大学・国立ろう工科大学Joseph F. and Helen C. Dyer Arts Centerディレクター)
モデレーター:生田目美紀(筑波技術大学産業技術学部教授)
※情報保障支援:日英逐次通訳、日本語―日本手話言語通訳、日本語文字表示、スライド資料の事前提供

◉短期集中ワークショップ《4日間連続》

筑波技術大学やゲストを含む多彩な講師やファシリテーターと20名の参加者が、協働で芸術文化の新しい楽しみ方の開発に取り組む4日間にわたる短期集中ワークショップ。五感(視覚・聴覚・触覚・嗅覚・味覚)を活用した音楽(楽器インタフェース)、ゲーム、テクタイル(触覚技術)、字幕等による芸術文化体験を、インクルーシブ・デザインにより創造することに取り組みました。

会期: 2022年2月17日(木)~20日(日)10:00~16:30
会場:東京都江戸東京博物館会議室

公開フォーラム(成果発表)日時:2月20日(日)13:00~16:30(オンラインZoom開催)
講師・ファシリテーター:犬飼博士(eスポーツプロデューサー、ゲーム監督、運楽家)、筧 康明(メディア研究者/デザイナー、東京大学大学院 情報学環・学際情報学府准教授)、金箱淳一(神戸芸術工科大学助教、楽器インタフェース研究者)、冠 那菜奈(アートメディエーター/Tiarart.com代表)、小林紗織(アーティスト)、杉山幸代(東京文化会館)、多田和代(東京芸術劇場)、伊達 亘(東京大学大学院 情報学環・学際情報学府特任研究員)、鳥居 茜(東京都現代美術館教育普及係学芸員)、中西宣人(フェリス女学院大学准教授、株式会社A-KAK取締役、楽器デザイナー、サウンドデザイナー)、長谷川 愛(アーティスト)、兵藤茉衣(株式会社precogチーフプロデューサー)、松尾政輝(国立研究開発法人産業技術総合研究所特別研究員)、森 敦史(筑波技術大学障害者高等教育研究支援センター技術補佐員)
※情報保障支援:日本語―日本手話言語通訳、日本語文字表示、スライド資料の事前提供

プロセス

■東京都歴史文化財団からの広報補助・運営制作業務を受託

「Cultural Future Camp:インクルーシブ・デザインで新しい文化体験を共創する」の実施にあたり、東京都歴史文化財団からの依頼を受け、株式会社precogがオープン・レクチャーのプレスリリース配信業務と短期集中ワークショップの運営制作を担当することになりました。弊社ではこれまでもさまざまな活動を通じて芸術文化におけるインクルーシブを推進してきました。「Cultural Future Camp」においても事業の理念に賛同し、よりよいかたちでの事業実施に寄与できるよう取り組みました。

■オープン・レクチャーの広報

インクルーシブなイベントにおいては当日の運営はもちろん、情報が必要な人のもとにきちんと届くような事前の広報も重要となります。弊社では障害当事者でも参加しやすいイベントであることをはっきりと示しつつ、芸術文化業界だけでなく福祉業界にも情報が伝わるよう配慮したプレスリリースを作成するなどの工夫を行ないました。

■ワークショップの予約受付設計、運営、バリアフリー配信のサポート

リアルでの開催となったワークショップでは、障害者も参加できるイベントやワークショップで蓄積してきたノウハウを活かし、予約受付から当日の運営、バリアフリー配信のコーディネートまでを弊社が担当しました。
多様な参加者からの応募が見込まれるため、申し込みの段階で受講生からどのような情報を収集する必要があるのかを踏まえた予約受付のシステムを設計。また、講師にも受講生にも障害当事者がいるワークショップの円滑な運営のための提案を積極的に行い、現場での調整業務などの運営制作を行いました。最終日に行なわれた手話とUDトークによる情報保障つきの公開フォーラム(成果発表)の配信もサポートしました。

成果

■蓄積してきたバリアフリーノウハウの活用

株式会社precogではこれまでにもさまざまな実践を通してバリアフリーに関するノウハウを蓄積してきました。今回のオープン・レクチャーとワークショップでも蓄積してきたノウハウをもとに、東京都歴史文化財団と意見を交わしながら、予約から配信まで、イベントの内容に適したコミュニケーションデザインを実現しました。

■バリアフリーの推進に向けた中間支援

インクルーシブな芸術文化を実現するためには、業界全体でこの課題に取り組んでいく必要があります。今回の文化庁と東京都歴史文化財団によるバリアフリー推進のためのプログラムは個々のアーティストや作品の実践を超えて業界全体でバリアフリーを考えていくための重要な取り組みです。株式会社precogでは今後も蓄積したノウハウを活用・提供し、インクルーシブな芸術文化活動の基盤整備に取り組みます。

■よりよいコミュニケーションデザインを実現するためのチームでの実践

インクルーシブを目指す実践はあらかじめ正解があるものではなく、状況に応じて常に最善を目指す必要があります。今回のワークショップの運営にあたっては、4日間それぞれのワークショップ終了後に、主催者、ワークショップ運営スタッフ、手話通訳、弊社スタッフが集まり振り返りのミーティングを実施。さまざまな所属や立場のスタッフが気づいたことを共有し皆で改善策を検討し続けることで、よりよいチームワークを生み出すことを目指しました。今回の実践で蓄積されたノウハウは、未来のさらなる実践へとつながっていきます。

活動報告書


「Cultural Future Camp:インクルーシブ・デザインで新しい文化体験を共創する」報告書

ギャラリー

プレスリリース

クレジット

主催:文化庁、公益財団法人東京都歴史文化財団
協力:国立大学法人筑波技術大学
PR・運営事務局:株式会社precog
文化庁委託事業「令和3年度障害者等による文化芸術活動推進事業(文化芸術による共生社会の推進を含む)」