アジアの移動型エクスチェンジプロジェクト「Jejak- 旅 Tabi Exchange: Wandering Asian Contemporary Performance 2021 NAHA @ONLINE」

日付
2021年7月13日(火)〜17日(土)
料金
無料

作品紹介

「Jejak(ジェジャック)」は、マレーシア語で「歩み」、インドネシア語で「足跡」を意味します。アジアをバックグラウンドに持ち、国際的な舞台で活躍するアーティストが持つネットワークや作品を、アジアのネットワークと繋ぎ、エクスチェンジすることを目的にしています。

2018年からクアラルンプール、ジョグジャカルタにて開催された「Jejak-旅 Tabi Exchange: Wandering Asian Contemporary Performance 2018」、そして2020年にロハスシティで開催された「Jejak-旅 Tabi Exchange: Wandering Asian Contemporary Performance 2020 ROXAS」2020年夏には那覇での開催を予定していたものの、新型コロナウイルス蔓延のためやむなく中止になり実施した「Jejak-旅 Tabi Exchange: Wandering Asian Contemporary Performance 2020 NAHA @ ONLINE」。そして2021年の那覇開催を目指して準備を進めてきましたが、渡航制限などの長期化の影響により、本年もオンラインで開催することとなりました。

本プログラムは、那覇と、ビサヤ諸島、マニラ、クアラルンプール 、ジョグジャカルタを繋いで開催し、アーカイブ配信いたします。

INTRODUCTION

Jejak旅は、舞台芸術において、アジア諸地域ならではの文化、言語、社会、政治的な背景を、よりつぶさに感じとるため、アーティストたちと共に”旅”することを主軸に企画されてきました。

それは、飛行機で空中を高速で移動するような旅ではなく、船や電車で移動する時のように、地域を移すごとに風景や、風の匂い、入手できる食物などの変化を感じられるようなスローな旅を通じて、アジアの創作環境や、作品が生まれる背景を感じ合うことを目指した”旅”です。

そして、アジアを代表するようなメガシティ(ソウル、バンコク、台北、横浜など)で2015年あたりから急速に展開された芸術祭や見本市で形成されるグローバルな文脈が顕在化してくるなか、本事業はアジア域内のローカリティにより接近できるよう計画されることで、それぞれの地域性に即した同時代舞台芸術の生態系を理解し合い、その独自の文脈についても認識され、言語化されることを、喫緊の課題と捉えて2017年に立ち上がりました。

2018年からジョグジャカルタ、クアラルンプール 、ロハスシティと”旅”をしてきましたが、パンデミックの影響でそれ以降の計画が叶わなくなり、2021年まで開催を延期しましたが、渡航制限などの長期化の影響で、昨年に引き続きオンラインで開催することとなりました。それでもなお、ローカル×ローカルの交流を重視して設計されたのが、今回のプログラムです。那覇というローカリティを、アジア各地と接続し、作品だけでなく、作家の創作プロセスやその社会的な背景、さらにはその地域特有の表現メソッドや創造環境について、ビサヤ諸島、マニラ、クアラルンプール 、ジョグジャカルタの視点を交えて対話したとき、那覇で生まれた創造性がどのように照らし出されるのか、発見していきます。本プログラムは、各地と那覇を繋いで開催されたのちに、アーカイブが広く配信されます。配信を通じて多くの皆様にお届けしていきます。お立ち合いいただければ幸いです。

THEME

2021年の「Jejak- 旅 Exchange」では、「Contact/Zone」というテーマの元、過去にこのプログラムの開催の場となった東南アジア3都市のアートコミュニティに、沖縄のアーティストを紹介することに注力していきます。ジョグジャカルタ(インドネシア)、2018年にこのプログラムの第一回が開催されたクアラルンプール(マレーシア)、そして、世界的なパンデミックの発生直前、ロハス・シティでの開催が叶わず、2020年に予定されていたプログラムのうち半分の実施会場となったマニラ(フィリピン)の3都市です。

当初、2020年の8月から9月にかけて開催される予定だった今回の那覇編では、「Contact/Zone」というテーマを掲げています。これは、歴史人類学者で批評家のジェームズ・クリフォードが、1997年の著書『ルーツ―20世紀後半の旅と翻訳』で提唱した「コンタクト・ゾーン」という概念に着想を得ています。コンタクト/ゾーンとは、固定されたいくつもの点の間に位置するような場所を指す言葉です。それは、常に移動し続けているような場所―国家、人々、地域性といった概念の狭間で、複数の文化が監視されながらも侵犯し合う境界線上に存在するような場所のことです。世界中で国境が閉ざされ、身体の移動が制限されている今、私たちの日々の経験に符号する言葉ではないでしょうか。今や、一つ一つの都市は閉ざされた「ゾーン」となり、その外とコンタクトをとるためには、創造性と想像力が要請されるのです。

コンタクト/ゾーンとは、まさにそうして創造/想像された、境界線の駆け引きの場です。我々が共に苦境から立ち直るための根を張り、繋がり、そして不確かな状況に直面するなかでも繋がり続けるための場所なのです。

特設サイト https://jejak-tabi.org/naha-ja-2021/

開催概要

Jejak-旅 Tabi Exchange: Wandering Asian Contemporary Performance 2021 NAHA @ONLINE

2021年7月13日(火)〜17日(土)

那覇×マレーシア 2021年7月13日(火)、16日(金)

■レクチャー&ワークショップ 踊ることは知ること〜琉球舞踊と組踊
約150年前まで琉球として日本本土とは異なる独自の文化を育んできた沖縄。組踊や琉球舞踊など、琉球王国時代から現在まで継承されている沖縄の芸能・文化、その背景にある歴史の講義と実技を体験するワークショップを、クアラルンプールで舞台芸術に携わる人々とオンラインで繋いで行います。

2021年
7月13日(火) 12:00-13:30 (マレーシア時間)/13:00-14:30 (日本時間)
7月16日(金)17:00-18:30 (マレーシア時間)/18:00-19:30(日本時間)

講師:
立方 阿嘉修、嘉数道彦、玉城匠
歌三味線 仲村逸夫
対象:マレーシア在住のダンサー
会場:オンライン
言語:マレーシア語、日本語

那覇×インドネシア 2021年7月14日(水)

■シンポジウム アジアに網をかける小劇場の繋がり
全国小劇場ネットワークは、2017年12月那覇市のアトリエ銘苅ベースで開かれた第1回会議から活動を開始しました。北海道から沖縄まで約40の小さな劇場が、舞台芸術の創造環境の充実や相互援助に連携して取り組んでいます。今回のセッションでは「アジアで連携するローカルなネットワーク」を念頭に、那覇、ジョグジャカルタ、横浜のそれぞれの地域からのヴィジョンを持ち寄り、これを今後展開するためのアクションを探っていきます。

2021年7月14日(水)16:00-18:00(インドネシア・ジョグジャカルタ時間)/18:00-20:00(日本時間)

登壇者:アグネス・クリスティーナ、イベッド・スルガナ・ ユガ、当山彰一、佐藤信
モデレーター:野村政之、ムハンマド・アベ
会場:zoom ウェビナー、サカトヤ(オンラインとジョグジャカルタの会場でのハイブリット開催)
言語:インドネシア語/日本語
参加申込: ※受付は終了しました

那覇×フィリピン 2021年7月17日(土)

■キュレーター・トーク&ディスカッション アジアで共振する沖縄の表現・行動・アート
2021年、これまでのキャリアの集大成となる個展が開かれた(開かれる)沖縄の2人の表現者、石川真生/山城知佳子。写真・映像を駆使し沖縄の「いま・ここ」を映し出してきたそれぞれの仕事に焦点を当て、フィリピンでアートに携わる人々との対話から、“日本のなかの沖縄”というパースペクティブでは捉えきれない、沖縄の表現活動がアジアで共振する本質を見出すことを試みます。

(1)越境するイマジネーション
沖縄がもつ歴史、記憶、その継承、そして現代に生きる自分たちが抱える葛藤に向き合いながら、物語や身体表現を駆使して豊かなイメージを喚起する山城知佳子さんの映像作品から、地域を越えて共鳴する想像力の可能性について考えます。

7月17日(土)10:00-12:00(フィリピン時間)/11:00-13:00(日本時間)
登壇者:岡村 恵子(東京都写真美術館学芸員) *予定

(2)人間への共感とそこにある問い
沖縄で生きる人々の生き様に目を向け、沖縄で出逢った人を通してアジアや米国の庶民へ共感の手を延ばす、石川真生さんの写真、そこに現れた「人間」の姿から、沖縄とフィリピン、東南アジアで共有されるリアリティ、共起する問題と表現について焦点を当てます。

7月17日(土)13:00-15:00(フィリピン時間)/14:00-16:00(日本時間)
登壇者:亀海 史明(沖縄県立博物館・美術館学芸員)

モデレーター:アイリーン・レガスピ-ラミレス
ディスカッション参加:ヴィム・ナデラ
会場:Zoom ウェビナー
言語:英語/日本語
参加申込: ※受付は終了しました

クレジット

キュレーター:ヘリー・ミナルティ、中村茜、野村政之
コーディネーター:野﨑美樹
共同企画:
Green Papaya Art Projects (マニラ)
Akademi Seni Budaya dan Warisan Kebangsaan(ASWARA) (クアラルンプール)
通訳・翻訳:
[日/英] 山田カイル (Art Translators Collective)
[日/マレー] 上原亜季
[日/インドネシア] 野村羊子
テクニカルスタッフ:[キュレーター・トーク&ディスカッション] 須藤崇規
ウェブサイト制作:合同会社琉球ラボ
プロジェクトマネージャー:黄木多美子 (precog)、佐藤瞳 (precog)
プロジェクトマネージャーアシスタント:瀬藤朋 (precog)
主催:一般社団法人ドリフターズ・インターナショナル
助成:国際交流基金アジアセンター アジア・文化創造協働助成
協力:
Komunitas Sakatoya (ジョグジャカルタ)
The City of Roxas / Ang Panublion Museum (ロハスシティ)
アトリエ銘苅ベース (那覇)
全国小劇場ネットワーク (日本)
制作:株式会社precog

関連リンク